このように、自閉症の子どもたちは、知覚と認知に困難を抱えていますので、普段の生活で当たり前に覚えていくことさえ、まったく身に付いていないことがあります。上表は、自閉症の子どもたちが陥りやすい「学習の状態」をまとめたものです。
 「未学習」とは、まったく経験がなく、どうしてよいか分からない状態です。また、不足学習とは、経験が乏しくまだ、うまくできない状態です。
 「誤学習」とは、いつでもどこでも自分の知っている方法をとってしまうことで、それは過去に自分にとって都合のよい結果がもたらされた方法であります。例えば、デパートで欲しいおもちゃがあったとき、泣き叫んだら買ってもらえたという経験をしてしまうと、次の機会にも泣き叫ぶという行動をとってしまうという状態です。
 「過剰学習」とは、「こだわり」とも言われ、一度経験したことが後まで残ってしまい、他の行動や柔軟な行動が取れないことを指します。同じ道順でないと帰れないとか、いつも同じ順番に本が並んでいないと落ち着かないなどの状態が見られます。